「オフィスカジュアル」は職場におけるドレスコードの1つです。
従来のビジネススーツといったフォーマルなファッションと比較して、よりカジュアルな雰囲気の服装を指します。
しかし、一般的にカジュアルすぎる服装はNGとされることが多く、企業によって基準が異なるのが現状です。
近年では、ネイルやピアスOK、髪型や服装も自由といった企業が増加しており、ビジネスにおけるファッションや身だしなみに関する常識は年々変化しているのかもしれません。
そこで今回、オフィス勤務の20代~40代の会社員を対象に、「ビジネスにおけるファッションや身だしなみ」に関する実態調査を実施しました。
<調査概要>
「ビジネスにおけるファッションや身だしなみ」に関する実態調査
【調査期間】2023年12月1日(金)~2023年12月2日(土)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
【調査元】株式会社アーバンプラン(https://urban-plan.com/)
【調査人数】1,012人
【調査対象】調査回答時に オフィス勤務の20代~40代の会社員である と回答したモニター
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
現在のビジネスファッションの実態とは
「お勤めの企業の服装規定を教えてください(複数選択可)」と質問したところ、『オフィスカジュアル(39.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『既定の制服や作業着(30.6%)』『スーツ(29.6%)』と続きました。
スーツと回答した割合がオフィスカジュアルと回答した割合よりも少ないことから、今後もオフィスカジュアルで良いとする企業の増加が予想されます。
では、働く際の服装にはどのような要素が重要と考える方が多いのでしょうか。
そこで、「働く際の服装において大切だと思う要素をすべて選択してください(複数選択可)」と質問したところ、『働きやすさ(動きやすさ)(59.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『社員がストレスや面倒を感じない(38.9%)』『社外の人に不快感を抱かせない(33.2%)』と続きました。
6割近くの方が、働く際の服装には「働きやすさ」を重視していることが分かりました。
服装や身だしなみが契約成否や業績に影響すると思うのは約7割
働く際の服装において大切だと思う要素が分かりました。では、訪問者の服装について気になる方はどのくらいいるのでしょうか?「あなたが訪問される側の企業だと仮定した場合、訪問者の服装についてどの程度気になりますか?」と質問したところ、『気になる(17.5%)』『少しは気になる(49.8%)』と回答しました。
訪問者の服装について気になる方は過半数を占めるようです。
働く際の服装や身だしなみが他人に与える影響として考えられる要素の一つには、取引先との契約などが挙げられます。
そこで、「服装や身だしなみは取引先との契約成否や業績に影響すると思いますか?」と質問したところ、『大きく関わる(13.9%)』『ある程度は関わる(55.1%)』『あまり関わらない(25.0%)』『まったく関わらない(6.0%)』という回答結果になりました。
『大きく関わる』『ある程度は関わる』と回答した方を合わせると、7割近くの方が服装や身だしなみが契約成否や業績に影響すると考えていることが分かりました。
そう思う理由を詳しくお聞きしました。
■服装や身だしなみは契約成否や業績に影響する?
【大きく関わると回答した方】
・契約先に向かう時は、気にする。相手が服装、振る舞い態度含めて判断していると思う(40代/男性/大阪府)
・身だしなみ、第一印象は大切だから(40代/男性/埼玉県)
・着衣の乱れは心の乱れだと思うし、TPOに合わせた服装すら心得ない会社は信用を疑うから(40代/女性/東京都)
【ある程度は関わると回答した方】
・スーツ着用が義務になっている会社の人から見たら、私服で打合せに来るような人はマナーがなっていないと思われそうだから(30代/男性/埼玉県)
・Tシャツに短パンなどあまりにオフィスカジュアルの域を超えた服装だと、ビジネス感覚にも不安を覚えるため(30代/女性/神奈川県)
・相手に対する誠意が服装に出る(40代/女性/神奈川県)
【あまり関わらないと回答した方】
・実力と技能の方が大事(20代/女性/愛媛県)
・仕事内容がよければ服装は関係ない(40代/女性/鹿児島県)
・常識の範囲内であればいいと思うし、常識の範囲は広がりつつあると思うので(40代/男性/宮城県)
【まったく関わらないと回答した方】
・服装では判断する必要がないから(30代/男性/愛知県)
・契約や提案など内容重視だから(40代/男性/愛知県)
・服装は関係ないから(40代/女性/東京都)
服装や身だしなみは、社会人としてのマナーや相手に対する誠意のあらわれであるといった理由で、取引先との契約成否や業績などに影響すると思うようです。
一方で、『あまり関わらない』『まったく関わらない』と回答した方は、実力や仕事内容がしっかりできているのであれば服装は関係ないと思うことが分かりました。
ビジネスファッションが変化していることに対する評価は?
近年の、ネイルやピアスOK、髪型や服装も自由といった企業は増加しています。こうした時代の変化についてどのように感じているのでしょうか?「近年、ビジネスファッションは変化や多様化が進んでいると思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(21.9%)』『ややそう思う(59.4%)』と回答しました。
8割以上の方が、ビジネスファッションの変化や多様化が進んでいると感じているようです。
服装規定がない、あるいは緩い企業が増えることに関してどのように思っているのでしょうか?
そこで、「服装規定がない、または緩い企業が増えることについてどのように思いますか?」と質問したところ、『とても良い(29.8%)』『やや良いと思う(56.2%)』と回答しました。
8割以上の方が肯定的な意見を持っていることが示されました、そう思う理由とは一体何なのでしょうか?
『とても良い』『やや良いと思う』と回答した方に詳しく聞いてみました。
■「服装規定がない、または緩い企業が増える」ことは良いこと?
【とても良い】
・働く上でリラックスできる服装や、自分の気分を高める服装ができることは生産性に繋がると思うから(30代/女性/埼玉県)
・社員が気持ちよく仕事ができてるから(40代/男性/愛知県)
・服装で企業判断は古いと思う。業務に関係ない(40代/男性/宮城県)
【やや良いと思う】
・だらしないのは論外だが、熱帯化していることから、気候に合わせてオフィスカジュアルは進めるべき(30代/男性/宮城県)
・一定のルール内なら自由で構わないと思う。スーツだけに拘らなくて良いと思う(40代/男性/愛知県)
・服装でストレスにならないため、ある程度は個人の自由を受け入れてくれた方が良い(40代/女性/神奈川県)
スーツよりも比較的動きやすい傾向があるオフィスカジュアルは、業務の生産性向上以外にも、夏場の暑さ対策としても向いていると考えているようです。
変わるべきなのはファッションだけではない!「働き方」や「オフィス整備」についても変化が必要
ここまでの調査で、職場での服装や身だしなみが業務にどのように影響するのかが明らかになりました。しかし、ビジネスにおいて時代に合わせて変わるべきものは、ファッション以外にもあるのではないでしょうか。
そこで「時代に合わせてビジネスの場で変化させるべきと思うものをすべて選択してください(複数選択可)」と質問したところ、『働き方(リモートなど)(68.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『オフィス設備などの職場環境(54.6%)』『社内規則(副業の可否など)(53.8%)』と続きました。
「オフィス設備などの職場環境」を選択した方にそう思う理由とは何なのか詳しく聞いてみました。
■オフィス設備などの職場環境も変えるべきと考える理由とは
・1日の大半を過ごす所だし、働き方改革も推進されているから(40代/男性/宮崎県)
・仕事の効率が上がると思うから(40代/男性/福岡県)
・働きやすさが必要だから(30代/男性/神奈川県)
・色々と変わっていかないといけないと思うから(30代/男性/兵庫県)
・時代に合わせた変化が必要(40代/男性/大阪府)
ファッションだけでなくリモートワークなど、働き方の多様化が進んでいる中で、時代や状況に合わせたオフィスづくりが求められているようです。
【まとめ】8割以上の人が「ビジネスファッションの変化や多様化が進んでいる」と回答!しかし、変化すべきはファッションばかりではない
今回の調査で、20代~40代の会社員が、ビジネスファッションに対してどのように認識しているのかが明らかになりました。働く際の服装について、「働きやすさ」や「動きやすさ」が大切だと考えている方が多いものの、約7割の方が「服装や身だしなみが契約成否や業績に影響する」と考えていることから、動きやすくてもビジネスの場において服装や身だしなみを疎かにすることには否定的な考えの方もいるようです。
一方で8割以上の方がビジネスファッションの変化や多様化が進んでいると感じており、今後は厳格な服装規定のある企業は減少していくと考えられます。
またファッション以外に、働き方やオフィス設備などの職場環境を変化させる必要があるといった回答が過半数となったことから、これからのビジネスの場では、時代の変化に合わせた働き方や職場環境の整備を行うことが重要であると言えるのではないでしょうか。
アーバンプランでは各企業様に合わせた働く場づくりをお手伝いしておりますので、ぜひご相談ください!
■この記事もおすすめ
オフィスの在り方はどう変わる?新たなワークスタイルを強みに変える『オフィス戦略』について経営者に調査!