オフィスの移転を考えているなら内見や下見は非常に重要です。移転してから不具合が出て後悔しないようにポイントを押さえた下見を行いましょう。ここでは、物件の内見や下見についての注意点についてまとめています。
希望のオフィスレイアウトと物件との相性は?
オフィス移転前の内見や下見で注意したいポイントは、希望するレイアウトに見合った物件かということです。賃料が安かったり、アクセスが便利だったりする物件でも働きにくい環境であれば社員のモチベーションにも関わります。価格だけでなく、実用性をチェックしてから物件を選びたいところです。十分な広さがあり、従業員全員が快適に過ごせるかどうかを徹底的に調べるようにしましょう。
レイアウトでは机やロッカーなどの事務用具はもちろん、「動線」を確保するように意識します。従業員の移動が窮屈にならないか、OA関係の配線が混雑しないかを確認しましょう。また、従業員も事務用具も基本的には増えていくものです。現状よりも余裕を持った物件を選ぶのが得策でしょう。
事務所の天井の高さは心理状態に影響する
日本の物件では天井は210センチ以上の高さに設定するよう指導されています。しかし、210センチあれば必ずしも快適化というと、そうとは限りません。低い天井は圧迫感を与え、心が落ち着きません。デスクワークなどで長時間座っている従業員の心理に悪影響を与えるリスクがあります。
一方で、高すぎる天井にも問題点があります。狭い物件では天井が高すぎると余計にフロアが窮屈に感じてしまう傾向があります。従業員の心理状態を考慮すると、ほどよい高さの天井を求めたいところです。
一般的に人間は身長よりも一回り高いくらいの天井の下にいると安心します。日本人の身長から逆算すると、240センチ程度の天井がオフィスには理想的でしょう。
壁面のスイッチ・コンセント・梁の位置も重要!
最初は気にならなくても、長期的に過ごしているうち段々とフラストレーションに変わるのが「スイッチ」「コンセント」「梁」の位置です。電気のスイッチが分かりにくい場所にあると、点灯や消灯のたびに歩き回らなくてはいけません。コンセントが少なかったり、目立たない位置にあったりするとケーブルが絡まる原因になるでしょう。
梁は建物のためには不可欠な存在ですが、オフィスにとっては「デッドスペース」を生み出します。また、梁が動線を邪魔するケースもあり、作業の効率化に弊害をもたらすでしょう。
オフィスの問題は注意して目をこらさなければ見つからない特徴があります。下見段階から気を抜かず、「実際に仕事をするときはどうなるか」と入念にシミュレーションするようにしましょう。